アンティークコインを使った詐欺会社との戦い(LSG合同会社)(その1)

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本日は、アンティークコインの紹介でも、名言・格言からの
アンティークコインの良さを語ったものでもありません。

アンティークコインを使った詐欺会社、「LSG合同会社」との
戦いを綴ったものです。

正確に言うと、1回目は該社からの被害を被った人のリカバリーに
動いたものの、その方が将来を悲観して自ら自◯されたことにより
ファイルクローズ、私はその方を助ける方が先で、該社と戦うまで
至らなかったものの、最悪の結果をもたらし、自責の念を感じざるを得ませんでした。

2回目は、店主の私がツイッターで、該社から被害を受けた人に、
救済を呼びかける呟きを、ある弁護士さんが発掘し、連絡をしてきました。
このお話は長くなるので、次回以降の(その2)で語ることとします。

(第1回目)
あるお客様から連絡があり、手持ちのコインを査定をして欲しいとの事、
査定結果を提示したところ、「おかしい、そんな金額ではないはず、思ってた金額の
1割程度にしかならない。低く査定して買い取ろうとしてるんじゃないか。」と
えらい剣幕で怒鳴られました。自分の大切なコインを、査定を操作することにより、
奪い取ろうとする悪徳コイン業者ではないかと思われ、タダ前提で査定しているのに、
怪しまれて罵声を浴びるというやるせない状況に陥りました。

そうは言うものの、罵声に対して言い返しもせず、それだけヒートしているには
何かの理由があるのだろうと、相手の気持ちに寄り添おうと、お話を続けていました。

お話続けていると、気持ちがアップアップしているところからポロリと本音が
漏れ出て、話引き出すと、その前からあれよあれよと該社から絡め取られてきた事実が
明らかになりました。

元々、該社は仮想通貨の取引代行会社のようなことをしており、仮想通貨の黎明期から
取引代行会社を運営していたようで、そのお客様は、仮想通貨の黎明期の早い段階から
自分の資金を使って投資をし、価格上昇一方向であれよあれよとキャピタルゲインが
膨らみました。

そのお客様はこれだけ儲かるならと親御さんの資金ほぼ全てを引き出し、資本投下、
キャピタルゲインをフルフルに享受しました。そこからLSG合同会社は、そのお客様の
キャピタルゲインを奪取しようと、誘惑の言葉をかけてきました。

仮想通貨は目に見えない通貨で将来どうなるかわからない、ここで実物資産の
アンティークコインに資産替えしませんか?と。

そのお客様は、未実現のキャピタルゲインはいつどうなるか分からない、
仮想通貨を実物通貨に替えて、資産保全を図ろうと、キャピタルゲインを実現させ、
該社の勧めるアンティークコインに変換しました。

この時、そのお客様は、そのアンティークコインがどれだけの価値があるのかわからず、
ただ推奨してくれたコインに変換したとのことです。そのため、アンティークコインの価値は、
実現したキャピタルゲインに相当する価値であろうと認識していたわけです。

そのお客様は、税務申告が必要なのではないかと、該社に照会していましたが、
「弊社が、代わりに税務申告しているので、ご心配ございません。」との回答だったので、
そういったものなのかと思いつつ、該社の言葉を信じていました。

そんな中、該社を通じて仮想通貨取引をしていた人が税務当局から無申告で摘発され、
そのグループに属していた人たちが一網打尽に摘発を受け、そのお客様も税務当局から
摘発を受けました。該社は、税務申告をお客様の代わりにしていたというのは全くの嘘であり、
一斉摘発を受けたのです。

そのお客様は、何が起きたのか、事態把握できていなかったものの、修正申告と納税は
済ませねばならず、納税に関しては、手元にある該社からの購入品のアンティークコインを
処分すれば足りるであろうと踏んでいました。現在の金額は分からないものの、当初の
キャピタルゲインほどの価値はあるだろう、その一部を処分すれば、納税資金は手当て
できるであろうと。

その金額を確認するために、そのお客様は当店に連絡してきました。その時は買取の可否も
合わせて照会されてきました。

そこで当店が出してきた査定額が思っていた金額の1割程度となると、税務当局から連日、
猛烈な圧力を加えられているのに、助けの綱の査定額が全く納税資金に足らない、
しかも、親御さんの資金をほぼ使っており、この状況で中高年の女性のメンタルが壊れない訳が
なかったのです。

税務当局も納税して貰わなければなりませんが、そのお客様には資金がない、あるのは
ガラクタコインだけ、それでも資金化して、一部でも納税せねばならず、そのお客様は
税務当局と協議、当店がこのコインの売却・資金化を手伝ってくれると話され、
自分もそのお客様を助けるにはまずは手持ちコインの資金化であろうと協力姿勢で臨みました。

西日本の税務当局の複数の調査官が上京して当店に来店、まずは怪しい業者でないか
探り入れられまくりでしたが(苦笑)、私の話す内容がプロなので、圧倒されたのか、
早々と、納税者の資金実現化に協力をお願いしたいと正式に依頼されてきて、
本件、ワークに入りました。

キャッシュ実現化に向けて、手っ取り早く安く現金化もできるものの、出来るだけ実入りを
増やすべくワークしていました。ワーク中も、そのお客様と進捗確認、税務当局とも
進捗を共有していました。

ようやく全額をキャッシュ化し、お客様の携帯電話に連絡をしたら、繋がらない。
おかしい。
税務当局の担当官に連絡をしたら、その担当官もその方の携帯電話に連絡をして
繋がらないことを確認、すぐにその方のご自宅に向かったところ、親族の方が出られて、
最悪の結果を告げられました。

税務当局として、無申告・未納税があったとしても、納税義務者が亡くなった場合、
全てが停止され、その効果が家族等に及ぶ事はないとのこと、ご本人が亡くなったことにより
本件はファイルクローズとなりました。

税務当局からすると本件は一事案であり、コンプリートしなかったものの、ファイルクローズ、
フタを閉じておしまい、であったものの、私は、その人のために色々ワークしており、
その人のために良かれと思ってベストな選択肢を模索し、選択・実行していましたが、
突然、その思いをそのお客様からバッサリ切られて、茫然自失となりました。

自分が関わってきた人が突然自らの命を絶っていくのは、絶たれた方も自分の気持ちの
整理がつかないものです。それまで自分が何かできなかったのか、何か足りなかったのではないか、
ぐるぐると頭を回らして、居た堪れてなくなります。

そんな法人が今も生き続けている、訴訟を受けていなくても、周辺には大変な被害者の数が
あるわけで、今日もどこかでアンティークコインを使って詐欺行為をしているかと思うと、
正義よ、この地球に降りたまえ、天誅をくらわせてくれ、と願うばかりです。

第1回目はこれにて終了です。

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